以前、カネボウの美白美容液を使用して肌に白い斑模様が出来てしまうトラブルが起きてから、美白化粧品・美白美容液の安全性が問われるようになってきています。
カネボウの美白美容液が原因で引き起こされてしまった「白斑症状」と呼ばれる白い斑点の原因は、カネボウが独自開発した成分のロドデノールの作用ではないかと考えられています。
ロドデノールが違法な成分だった訳ではありません。元々ロドデノールは白樺の樹脂に含まれている天然物質の美白効果を研究して作ったものです。
シミのもと・メラニンの産出を抑制する効果があるロドデノールは、厚生労働省からも安全性が認められていた成分でした。
医薬部外品として許可は出されており、数々の検査などをクリアしていましたし、美白成分としてさまざまなカネボウの化粧品に配合されていました。
それだけではなく、追跡調査と呼ばれる使用者の経過観察も2年間に渡って行われていましたし、安全性に問題がない事を確認していました。
しかし結果として5700人以上が白斑症状を訴え、自主回収に踏み切る事となりました。
副作用である白斑のはっきりとした原因・メカニズムはまだわかっておりません。過剰なメラニン色素生成の妨害が原因ではないかとも言われていますが、現在も調査中とのことです。
この事で、「美白化粧品そのものが使用して大丈夫なのか?」という波紋が広がっています。メカニズムがはっきりしていない今はっきり安全と言い切る事は難しいですが、ロドデノールが原因であるので、逆の見方をするとロドデノールとは違う成分であれば現在のところ安全性は高いという認識の様です。
では美白化粧品で有名なブランドの安全性について成分を見てみます。
有名な美白化粧品のアンプルールが使用しているのは、新安定型ハイドロキノン。ロドデノールとは違う成分です。
こちらは長年、国内外の医療現場でシミ治療に使われています。ハイドロキノンの濃度は基本的に4%以下で使用されおり、その使用範囲内で白斑の報告はありません。
ビーグレンの使用しているハイドロキノンも、医療現場で使われている成分です。ビーグレンのコスメで、白斑症状の報告はありません。
ポーラの使用しているルシノールRという成分は、ロドデノールとは全く異なる成分です。日本で定めれている安全性の項目を満たしており、国内の権威ある皮膚科の協力も得て作成されています。
元々、ロドデノールはカネボウの特許商品です。他社ではあまり使用している例は少ないので、安心して使って良さそうです。
その他、厚生労働省が認める美白成分には、アルブチン、エラグ酸、ビタミンC誘導体、カモミラET、リノール酸、ルシノール、プラセンタエキス、t-AMCHA、トラネキサム酸、4-メトキシサリチル酸カリウム、コウジ酸、マグノリグナンがあります。